IMSグループ

2025年度第3回 IMS放射線学会

演題Q&A

特別講演「初めまして、救急救命士です。~救命士って何するの?~ への質問

救急救命士がMCに準じるということを学ばせていただきました。ありがとうございました。
教育のところで質問ですが救命士の研修で放射線科として提供してほしい内容はどのようなものがありますか?
今のところ検査を見せるに留まり申し訳なく思っています。

発表者からの回答

ご質問いただきありがとうございます。
私たち救命士は、医療画像の知識は全くと言ってよいほど持っておりません。研修等で皆様のお仕事場に入らせていただき場合があったとしても、その画像の詳しい内容は全くと言ってよいほどわかってはいないと思います。
お願いとしては、ほんとの初期の内容、例えば矢状や冠状断面であれば直感的に理解していると思いますが、体軸断面はどの方向から人体を見ているか等、ご教授いただければ大変学びになると思います。特に病院研修時はアウェイ感いっぱいなので引っ込み思案になっていると思いますので、皆様からお声をおかけいただければ大変喜ぶと思います。
また、特に脳卒中疑いの患者様をお運びした時などは、現場では五感を使っての観察しかできませんので、自分の答え合わせとしても、画像を見ることがとってもとっても学びになりますので、医師引継ぎとともに画像までご一緒いただける環境をお作りいただければ大変ありがたいと思いますし、皆様との距離も近くなるかと思います。
何卒よろしくお願いいたします。


演題Ⅰ‐①「乳房圧迫制御機能 Comfort Compの導入による画像評価」 への質問

受診者の方から、何かご意見はございましたか?痛みが以前より少なかった等。
また、Comfort Compの使用は技師判断で行っているのでしょうか?
なにか、技師間で統一した基準等がありますでしょうか?

発表者からの回答

まず、Comfort Compの使用判断は撮影前の聞き取り又は撮影時の観察のうえ、技師が行っています。判断に使う情報はこれまでのMMG撮影時にVVRを起こしたことがあるかです。
また撮影時に痛みを強く感じ撮影に影響が出そうだと技師が判断した場合に使用しています。
技師間での明確な基準化は行っていませんが撮影前のヒヤリングは全員行っているため大体同じような基準になっていると思います。
受診者からは『前回より楽だった』といった声があったと報告がありました。


画質に優位な低下が認められなかったのに、認定審査において「圧迫不良」と指摘された理由は何だと思われますか?

発表者からの回答

MMG施設認定の評価を共有させていただきコメントを確認しましたが『ポジショニングは概ね良好』『粒状性は良好、鮮鋭度は概ね良好ですが改善の余地があります』と評価されてる一方で『高濃度の乳房の状況に対して圧迫圧(76.5/75.9)が低すぎます』と書かれていました。
厚さなどは不明ですが一般的な圧迫圧の数値(100N前後)としては確かに低いと思います。なごむねを使用した情報は画像に表示されてはいますが、改善の余地として数値のみの判断で指摘されたのではと思います。
余談ですがなごむねは80Nまで減圧されるとなっていますがなぜ70台になっているのかはなごむね使用後、曝射するまでの少しの時間で圧迫圧が緩まるためです。圧が緩むのはなごむねを使用しなくても発生します。


冒頭で述べられた、他施設での「圧迫不良の指摘」にていて、貴院での対策を教えてください。
(原因は、なごむねではなくポジショニングなどの影響ではないかと思ったのですが。)

発表者からの回答

圧迫不良になってしまう理由として胸筋の入り方や腹部組織・inframammary foldの伸展が影響すると思いますが今回の指摘はポジショニングに関しては概ね良好とされていましたので圧迫圧の数値による指摘と判断しました。(詳細は回答2を)
今後も指摘される可能性のある機能ですが、痛みを強く感じる方やVVRを起こしてしまう方のMMG受診機会の損失やVVR時の負傷の可能性などを考慮するとなごむねは有効な機能だと思うので使用していきたいと思っています。
そのため、当院ではきちんとしたポジショニングと適切な圧迫を行うことを前提とし、全員には使用せず状況を確認したうえでなごむね使用を決めるようにしています。


今回の検討されていないとのことでしたが、「なごむね」が使用された受診者からの感想の中に本機能に否定的な意見、「…でも痛かった」などの意見は全くでなかったのでしょうか?

発表者からの回答

質問1でプラスのご意見があったと回答させていただきましたが、思ったより痛み軽減が感じられなかったとの意見もありました。
一度は通常の圧迫圧(100N前後)をかけるため、まったく痛くないことはないためかと思います。
痛みを伴うのは変えられませんが最大値の痛みを感じる時間が少しでも減らせる点では有効な機能と思っています。そのため、撮影前になごむねを使用する判断をした場合は痛くなくなるとは説明しないよう気を付けています。
また、精度は大丈夫なのかとの質問を受けたことがあります。その時は画質に影響ない程度に緩むのと一度は強めに圧迫しなくてはいけない説明をさせていただきました。

演題Ⅰ‐②「頭部TOF-MRAにおける最適スラブ角度の検討」 への質問

今回のボランティア者の血流方向とスラブ角度0度がたまたま近似していた結果とは言えますか?
貴院のルーチン角度を変更するにまで至っていますか?

発表者からの回答

ご質問ありがとうございます。
ご指摘の通り今回は1名での検討であり、偶然良い結果が出た可能性は否定出来ません。そのため引き続きデータ取りはしていきたいと考えています。ルーチン角度の変更については現状出来ておりません。理由としてはルーチンの撮影範囲をカバーできなくなる可能性があるためです。


質疑応答で顎あがりの患者について回答しておりましたが、ヘッドコイルのチルティング機能を利用して撮像断面と流入方向を垂直に近づけるの手法ではいかがでしょうか?
患者安楽の面では顎あがり症例ではチルトを用いた方が良いのではと考えます。
それとも発表されていたようにB0に対してTrue Axialの方がより良い描出になるエビデンスをお持ちでしょうか?

発表者からの回答

ご質問ありがとうございます。
チルト機能については利用出来る装置であれば良い手法と考えます。装置事情により利用できない場合は、お尻の下にクッションを入れ顎を引かす、スラブ角度を調整する等は必要だと思います。
エビデンスに関してはございませんが、過度な振り過ぎは飽和効果が強くなるため避けるべきだと思います。


演題Ⅰ‐③「胸部AI導入の効果判定」 への質問

現在、読影医はAI解析結果を認知してから読影されていますか?
AIの「感度」の計算方法を今一度、ご教授いただけますか?
AIが「拾いすぎ」となる可能性もあると思うが、読影医非検知ながらAI要生検となる傾向(位置・大きさ)はありますか?
急性期病院での入院時スクリーニング検査時の偶発的疾患発見に用いることに対してのご意見があればお願い致します。

発表者からの回答

>現在、読影医はAI解析結果を認知してから読影されていますか?
・結果として現在はAIの解析結果を認知の上で読影を行っています。
ただし、厚生労働省が出されている「画像診断報告書等の確認不足に対する医療安全対策の取組について」から解釈できるように、AI指摘部分しか読影されないことによる『見逃し』を回避するため、読影システム上で画像確認前にAIによる指摘の有無が確認できる仕様を解除する対応をしました。しかしながらこれでも懸念点を全て払しょくできるものではないと考えられるため、継続的な読影医への注意喚起を実行する必要性は感じております。

>AIの「感度」の計算方法を今一度、ご教授いただけますか?
・【感度の計算方法】については以下の通り算出いたしました。
AI検知かつ結節影による要精密検査数/(AI検知かつ結節影による要精密検査数+AI非検知かつ要精密検査と診断された数)
=305/(305+49)=86.1%

>AIが「拾いすぎ」となる可能性もあると思うが、読影医非検知ながらAI要生検となる傾向(位置・大きさ)はありますか?
・読影医非検知ながらAI要精検となる傾向については明確にお示しできる数字がございませんので感覚での回答となりますことをお許しください。
まず位置による優位性は人による読影までとは言わないまでもあると感じています。特に左下肺野の指摘が突出しており、これは心陰影との兼ね合いでニップルを結節と捉え指摘したものが多いことからの結果と言えます。ではこのAIはダメではないかと結論づける方も多いと思いますが、当院ではAIの指摘はあくまでも結節疑いであり、『気付き』を提供するものという位置づけをしています。現段階では、AI指摘箇所を医師が判断するという取り決めのもとで初めて成り立っている補完システムであると考えます。
大きさについては特に傾向を感じません。逆に微小な血管影の重なりが小結節のように指摘されてしまうこともしばしばあり、医師から指摘を受けることもございますが、上記の通り説明し理解してもらっています。

>急性期病院での入院時スクリーニング検査時の偶発的疾患発見に用いることに対してのご意見があればお願い致します。
・私自身、急性期病院の経験がございませんので意見するのはなかなか難しいですが、現在のAI精度ではあくまでも健診利用目的が精一杯の印象です。それも用途を理解し、いわゆる『AI頼み』にならないうえでの使用で始めて効果を出している印象です。
よって急性期病院での利用も考えるのであれば、まずは健診への使用で試してみるのが良いと考えます。


①結論で述べられた、「AI結果が読影医の判断に影響を与える可能性」や「拾いすぎ」についての対策は、どの様に運用されていますか?
(AI結果の提示タイミング(事前提示・後提示など)
また、今後の理想的なAI活用の在り方についてどのようにお考えでしょうか?
②結論で述べられた、AI導入効果を“感度の向上”として示されていましたが、このほかに費用対効果を評価するために想定されていた指標はありますか?

発表者からの回答

①AIの解析結果については一次読影の時点で提示されています。あくまでも読影の補助としての導入であることを理解していただいたうえで運用を行っています。(質問1と回答が重複しますので割愛させていただきます)
今後の理想的なAIの活用方法についてですが、今後のAIの進化とそれを認証する薬機法によって変動するものと思います。現段階では、AIは疑いのある箇所を指摘しそれを読影医が判断するという補助に限って効果を発揮すると考えていますが、将来的にAI技術が進歩すれば、健診領域であればダブルチェックの一旦を医師ではなくAIが担当する時代がきてもおかしくないと考えていますし期待しています。
この進化をより加速するために、我々ユーザーが今のAIを使わなければなりませんし、進化への投資と考えるべきと思っております。
②AI導入の費用対効果のその他指標
当初の費用対効果として他に期待したものに読影医の身体的及び精神的負担の軽減がありました。結果としてAIに否定的な医師も一部ではおりますので明確な効果があったとは言いづらいですが、現在の1件当たりの遠隔読影費の半額以下でJSRT読影医を概ね上回る感度を要するシステムが導入できたことは一定の評価が得られると考えています。また、この感度のAIが全件チェックしているという事実が専門医ばかりではない当院の診断医の精神的負担を軽減していると考えても良いのではないかと思っております。


①対象期間についてAI導入後の特定期間と導入以前の同期間を検討していましたが、対象となる患者が同一ではないため、評価が難しいのではないでしょうか?
例えば導入後の期間に要精査患者がたまたま多かった場合、同様の結果もしくはもっと拾い上げていた結果になるかと思われます。
②費用対効果について結論付けられていましたが、本スタディ及び抄録には費用対効果についての検討結果が示されていませんでした。
費用対効果があったと結論付けられる根拠をおしえていただけますか?

発表者からの回答

①仰る通りで、より正確な比較検討を実施するには同一受診者での検討・評価が必要だと思います。
今回はサンプリングの考え方を適用させていただきました。サンプルは多いほど精度が上がり誤差が小さくなります。また、健診の特性上、ほとんどの受診者が1年に1度健診受診することを踏まえて1年間のサンプリング期間を適用させていただきました。
今後は1受診者ごとに追いかける研究も視野に努力して参ります。
②現在はサブスクリプションによる契約を締結しており、AI利用1件にかかる費用は約40円です。質問2への回答でも触れましたが、読影医にかかる費用の半額以下で一定の『気付き』を得られること、またJSRT読影医の感度に匹敵する精度で薬機承認を得ているという安心感が得られ、そのうえでサンプリングの考え方を利用したとはいえ0.13%(85件)の精密検査が必要な受診者の増加が得られたことについて費用対効果があったと結論付けました。また、こういった情報をお示ししたうえで契約更新の稟議承認がされたことも一定の評価がされた結果であると考えております。


演題Ⅰ‐④「FMEAを用いた放射線治療センターのリスク分析」 への質問

ダブルチェック体制によるエラー拾い上げやエラーの大きさの見極め違いということは、最終的には「情報の共有・コミュニケーションが大切」という認識でよろしいでしょうか?

発表者からの回答

ダブルチェック体制によるエラーの拾い上げについては、当センターですでに実施している取り組みを説明したものです。この体制により、FMEAにおけるRPNを構成する発生頻度および検出難易度の低下が認められました。
一方、エラーの大きさの見極めの違いについては、今回の取り組みで明らかになった課題点です。発生したエラーが最終的に患者へどの程度の影響を及ぼすかを、各技師が個別に評価したため、影響度の評価にばらつきが生じました。これが、エラーの大きさの見極めに差が出た要因であると考えています。そのため、今後FMEAを実施する際には、エラーの最終的な患者影響に対する認識を事前に共有し、評価基準を統一した上で影響度を評価する必要があると判断しました。。最後になりますが、ご指摘の通り情報の共有・コミュニケーション」はエラーの抑制にとても重要な要素であることは間違いありません。


FMEA分析の今後につきまして、「再評価やプロセスの更新」など、どのようなサイクルで継続的に実施していくご予定でしょうか?

発表者からの回答

治療プロセスの更新は、エラー頻度の上昇や新たなエラー発生の要因となる可能性があるため、更新の際は留意する必要があると思います。
当治療センターでは今後も現行プロセスの問題点を継続的に洗い出していく予定です。一方で、プロセスそのものに起因するエラーが発生する可能性も十分に考えられますので、定期的な再評価が重要であると考えています。
各エラーに対する対策は、発生直後に実施することが最も有効ですが、エラー全体の傾向把握や優先度の見極めを目的としたFMEAについては、半年から1年程度の頻度で実施するのが適切ではないかと考えています。ただし、重大なエラーの発生や治療プロセスの大きな変更があった場合にはこの周期にとらわれず、状況に応じて臨機応変に再評価を行う必要があると考えています。
また、人員配置の変更や初期教育のタイミングは、リスク評価とプロセス教育を同時に行える良い機会であり、FMEAを活用する有効なタイミングであると考えています。


今回、この検討の結果から会場質問にもあったように診断領域やその他においても適用していくなど今後の展望などありましたら教えて下さい。

発表者からの回答

FMEAは診断部門においても十分に活用可能な手法であると考えています。
診断部門では、モダリティごとに検査プロセスやリスク構造が比較的明確であり、工程を分解して潜在的なリスクを抽出するFMEAの特性を活かしやすいと考えています。
今後は、診断領域においてモダリティごとにプロセスマップを作成し、FMEAを用いたリスク評価を行うことで、各モダリティ特有のプロセス上の課題やリスクの可視化を図っていきたいと考えています。ただし、技師のみで評価を行う場合、視点が限定され評価に偏りが生じる可能性があるため、医師や看護師、事務職員を含めた多職種チームでFMEAを実施することが望ましいと考えています。治療センターでも今後は多職種での再評価を考えています。
また、FMEAはリスク評価の考え方が比較的理解しやすい手法であることから、診断部門を含めたリスクマネジメント教育の一環としても活用していきたいと考えています。


演題Ⅰ‐⑤「ローゼンバーグ法再撮影低減への取り組み」 への質問

補助具を活用したことで画像の拡大が起こりますが、それに伴っての重なりの影響や角度の変化などはありますでしょうか?

発表者からの回答

補助具を使用することで多少の拡大は生じていると考えますが、現時点で医師や現場の技師から特段の指摘はございませんでした。
今後、検討していきたいと思います。


補助具を使った場合、膝回りの脂肪や筋肉のつき方で、膝の角度に違いが出てしまうかと思うのですが、その辺りの調整はどのようにされていますか?
一律で補助具を使っているのでしょうか。

発表者からの回答

一律で補助具を使用しております。
補助具を使用している場合でも、膝回りの脂肪や筋肉のつき方により、角度差が生じる可能性があります。
しかし、補助具に膝関節を密着させることにより、技師間に差が無く一定の角度で撮影し再現性を確保致しました。
また、管球の角度で脛骨前縁後縁のズレを調整しているため、再現性は担保されていると考えています。


当院ではローゼンバーグは両足撮影しています。
発表では片足で撮影しているようでしたがその点に関して医師とどのようなディスカッションをしたか教えていただきたいです。

発表者からの回答

当院では片膝ずつ撮影していたため、医師へのディスカッションは必要ありませんでした。


改善後でも再撮影になった具体的事例・理由はありますか?
(年齢・性別・QOL・忙しさ・今日範囲の周知認識不足など)

発表者からの回答

変形の強い膝関節に対して管球での調整がうまくいかず、脛骨前縁後縁のズレが大きくなり、再撮影を行う事例がありました。


①医師の診断可能範囲として5mmを基準とされたとのことですが、その数値は文献的な裏付けがあるのか、どういう根拠があったのか教えてください。(医師が変わったら、また確認しますか?)
また、5mm以内でも診断に支障が出たケースなどはありましたか?
②考察で述べられている、今後の再撮影を低減する撮影法や他にも補助具作成は考えておられますか?

発表者からの回答

①文献的な裏付けは無く、医師の判断で決定いたしました。医師には関節裂隙が抜けているのであれば再撮影の必要は無いが、5mm以上は脛骨前縁後縁のズレが大きすぎるため、再撮影して欲しいと回答がありました。
5mm以内でも関節裂隙が抜けていなければ再撮影を行うこともあります。
②膝関節のスカイライン撮影に対して、補助具の作成や再撮影基準の設定を行っていきたいと考えています。


固定具の再現性についてご教示ください。
オスグッドのような脛骨粗面部の変形が見られる場合描出に影響は考えられますか?

発表者からの回答

補助具を使用し始めてからまだ日が浅い為、脛骨粗面部の変形が強い患者での経験がありませんでした。
脛骨粗面部の変形が撮影にどのくらい影響があるのか今後注視していきたいと思います。


質問者の指摘に対し、FPDの上部に手を置いて撮影しているとの回答でしたが、そもそもローゼンバーグ法では立位荷重位が前提であるため、十分な荷重がかからなくなり、正確な荷重位評価が出来なくなるのではないでしょうか?
また、片脚起立位にしたローゼンバーグ変法を採用とのことでしたが、後ろ足荷重になってしまうなど荷重割合が変化してしまうことは考えられないでしょうか?

発表者からの回答

片膝屈曲にしたことで正確な荷重位評価は出来ていない可能性があると思います。
しかし、体位を統一した事、前足荷重にするよう周知したことで、荷重の割合の変化はそれほど大きくならないと考えました。
また、今回の検討は再撮影の低減だったため、医師に確認を取り、診断に問題ないとの事だったため、片足起立位を採用いたしました。


演題Ⅰ‐⑥「始業点検・精度管理を自動化」 への質問

始業点検等の自動入力化は良い試みだと思います。
それに伴っての点検怠けや意識低下などを防ぐための対策をしていたら教えてください。

発表者からの回答

ご質問ありがとうございます。
この問題に関しては自動化以前の問題であるので担当者や責任者、所属長からの雰囲気づくりがとても重要かと思います。点検だけでなくなぜこの業務が必要なのかを伝える。患者様、病院に迷惑をかけないという点は重要だと伝えていくことだと思います。


質問者の意図としては「Gメールアドレスは個人情報かと思うが、それを用いることへの技師理解はいかがだったか?」ということかと思うが、その点はいかがでしょうか?

発表者からの回答

ご質問ありがとうございます。
GoogleFormは回答のみであるならメールアドレスの情報は必要ではありません。考えている個人情報の漏洩などはないです。
ただ、点検記録自体はクラウド管理の為情報漏洩は否めません。ただ、個人情報は点検者の名前程度なのでご了承の上ご使用していただく形になります。ただ、放射線部のFormや今回の出欠アンケートも情報漏洩のリスクはありますが皆さんご使用しています。そのGoogleFormを使用していますので少なくとも放射線部の皆さんは使用しても大丈夫なのではないでしょうか?


①始業点検等のペーパーレス化というのは、実際に現状では監査前には紙出ししてファイリングを行う運用ですか?毎日の運用を省力化したという認識でしょうか?
②今後の展望は、貴院ではどうしていきたいと考えていますか?

発表者からの回答

ご質問ありがとうございます。
①紙は出さないで言われたら出せる準備をしています。毎日の運用だけでなく一番の効力は監査時に集計、情報が整理されている事だと思います。
②今後の展望としては、RISを入れられないのであれば放射線部でDX化を推進していければと考えています。批判的な人たちには無理には強要もするつもりもありませんが現場や管理する方々の業務が少しでも楽になればいいかなと思っています。


①自動集計は便利ですが、入力ミスや誤操作が発生した場合の対策はどのように考えていますか?
また、監査時の信頼性を担保するための工夫(二重チェックや入力制御など)は実施されていますか?
②点検表を監査前にまとめてチェックしていたとおっしゃいましたが、忙しくて点検表の記載が出来なかったのか、そもそも点検自体行えていなかったのか、どちらでしょうか?デジタル運用で、点検業務自体は簡便になりましたか?
③「未実施点検、終業点検」、自動入力とは?点検していなくてもチェックが付くという事でしょうか?

発表者からの回答

ご質問ありがとうございます。
①入力ミスなどの対応は今のところないのですが、スプレッドシート上で編集します。監査時の信頼性に関してご質問内容に沿ってないかもしれませんが、点検異常があった場合はメールでの周知、スプレッドシート上では赤文字に反映されています。メールでの周知の時点でチェックしにいくため二重チェックなどの必要性はあるのでしょうか?他の対応が必要であるならばご教授いただければ幸いです。
②点検自体やっていないのがあるというのが正直なところです。OPEイメージやインジェクターなどです。デジタル運用にすることであまり良くはないかもしれませんが点検していないものの点検記録を自動化しているのは良かった点だと当院では言われています。貴院では終業点検も点検記録を行っていますでしょうか?当院は未だに終業点検を行うまでの体制づくりまではできていないため終業点検は今のところ全て自動でチェックされています。
③上記にも少し記載していますが、未点検でチェックされているということです。


会場質問でも問われていた内容ですが、業務に個人の端末を利用することに理解を得るために、“布教”というワードで表現していましたが、貴施設とバックグラウンドが異なる他施設で理解を得るためにはは”布教”以外にどのような工夫が必要だと思われますか?
(仮にも仕事で業務に使用する端末を“施設で準備したもの”ではなく、“プライベートで使用している端末・アカウント”を使用しなさいと上職から伝えられた一般職に理解や協力がスムーズに得られるか?)

発表者からの回答

他施設での理解に関しては当院の成功体験や使用してみた声を皆様に伝えていくという点で理解を得られればと思います。
また、使用したいご施設があれば私がプレゼンや施設に合わせたご要望を汲んでシステム構築させていただく事は可能ですのでその際は仰って頂ければと思います。
個人端末に関しては、放射線部学会や勉強会、研修でGoogleFormを使用して何も不満もなく個人端末を使用していると思います。なので大丈夫かと思います。
また、放射線科で所持しているPCで入力もできますので何か言われる方に関してはPC対応でいいかと思います。


演題Ⅱ‐①「放射線科医のいない現場の取り組み」 への質問

「読影能力が向上した」とする根拠をご教示いただけますか?「読影能力向上」=「検査数増加」ということは、「検査数が増加した主要因は読影能力向上」となると思われますが、その根拠をご教示いただけますか?
2024年度から2025年度は月平均検査数が若干減少していますが、各年度においての取組(参加率・勉強会回数等)に変化はありますか?

発表者からの回答

以前は特定の技師に読影補助の依頼が集中しておりましたが現在は難しい所見を除き、医師に伝えられるようになり、上席技師に繋ぐ頻度が減少したこと、読影レポートにて答え合わせをし、主とした所見を伝えられたことから「読影能力が向上した」と致しました。
検査数増加の要因(医師の入退職、外来数)様々あると思いますが、読影能力向上、医師との関係構築が増加の要因の一つと考え、お伝えいたしました。
取り組みの変化といたしまして、勉強の仕方では24年度:上席技師のティーチングが主、全体の勉強会は2回。25年度:全体勉強会は10回行い、全員が講師役となって実施いたしました。大きな変化は経験数の少ない技師も主体的に参加していたことだと考えています。


読影能力が向上したとのことですが、その“向上”をどのように評価されたのでしょうか。
定量化・定性化した指標はありますか?(医師とのコミュニケーションは増えたとおっしゃいましたが、それ以外でありますか?)

発表者からの回答

今回の取り組みでは定量的評価ができておりません。
以前は特定の技師に読影補助の依頼が集中しておりましたが現在は難しい所見を除き、医師に伝えられるようになり、上席技師に繋ぐ頻度が減少したこと、読影レポートにて答え合わせをし、主とした所見を伝えられたことから「読影能力が向上した」と致しました。


抄録では結果に検査数の表記があり、プレゼン時のスライドでは考察に検査数の推移がグラフにて示されていましたが、これは何の検査数でしょうか?
また、年々検査数は推移しているのは当然ですが、本検討の取り組みが検査数増に繋げられたと言える根拠が示されておりませんでしたが、何かそのように結論付けられるデータをお持ちでしたら教えていただきたいです。

発表者からの回答

CT検査数になります。データはとれていません。
今回の取り組みによる検査数増加はあくまで要因の一つになったのではないか?と考えておりました。
画像が読めることで、追加検査の提言が少しずつですが可能となったことや医師との関係構築により件数増加の一助になったのでは?と考えました。


演題Ⅱ‐③「胸部撮影における銅フィルタによる被ばく低減と臨床適応の検討」 への質問

胸部以外で胴フィルタ活用を行うなら、どの部位が望ましいでしょうか?
全ての部位で活用しても大丈夫でしょうか?

発表者からの回答

ご質問ありがとうございます。
基本的な物理特性は変わらないと考えられるため、低エネルギー成分の除去により全ての部位でESDの低減は可能だと思います。
しかし、コントラストの低下やAEC使用下におけるmAsの増加も同様に起こると考えられます。被写体厚の薄い四肢では効果が乏しくなる為、体幹部(腰椎、股関節、腹部など)での使用が望ましいと考えます。


銅フィルタを使用した被ばく低減を臨床適応させるために、どういう基準で撮影条件を変更させるのかを教えていただきたいです。

発表者からの回答

ご質問ありがとうございます。
基礎検討において、AECにより到達線量を担保した状態でも、銅フィルタ使用によるESD低減が確認されました。画質を維持しつつESDを低減するためには、管電圧およびmAsの最適化が必要ですが、焦点サイズの変化や撮影時間延長による影響は撮影部位によって異なるため、部位別の検討が必要だと思います。
また、コントラスト低下の対応として管電圧またはデジタル処理の調整が求められると考えます。


貴院での適切な銅フィルタ厚は何ミリと結論付けられましたか?

発表者からの回答

ご質問ありがとうございます。
銅フィルタ0.3mmの使用が適切だと考えています。銅フィルタの厚みに比例して腫瘍と肋骨のSDNRはそれぞれ低下したものの、SDNR比に関しては変化が見られなかったため、0.3mmを使用しESDを低減することが望ましいと考えています。


患者の体格差(肥満患者など)や異なる管電圧設定など、幅広い撮影条件に対して銅フィルタの適応可能性をどのように考えていますか?
臨床での使い分けなど、考えをお聞かせください。

発表者からの回答

ご質問ありがとうございます。
体格差によらずESDの低減は可能だと考えます。
しかし、今実験では体厚200mmの標準体型を想定とした測定をしていますので、今後BMIなどを用いて体格差によるESDやコントラストの依存性について検証を行なっていきたいと考えています。


基礎検討の際、ファントムを撮影するのにAECを用いていたのはなぜでしょうか?
また、今回ファントム厚200mmだったと思いますが、これより体厚が薄いor厚い場合ではESDが同じように低減できるのでしょうか?

発表者からの回答

ご質問ありがとうございます。
銅フィルタ挿入によるESDの変化を測定するため、FPDの到達線量を一定にする必要がありAECを使用しました。
銅フィルタによる線質硬化は体厚に関係なくESD低減に寄与すると思いますが、その効果の体厚依存性については検証を行っておらず、今後さらなる追加検証が必要だと考えています。


演題Ⅱ‐④「急性期血栓回収術における患者固定法の改良 ― 固定具の自作と有用性の検討」 への質問

セッティングが早く、経験による差が少なくなるのは素晴らしいです!
装着時と脱着時に皮膚損傷しないよーに工夫している事があれば教えてください。

発表者からの回答

ご質問ありがとうございます。
皮膚損傷に関しては特に注意しており、体動のある患者さんや皮膚が脆弱と判断される場合には、下肢固定具と患者の間にタオルを介在させ、固定具が直接皮膚に接触しないように工夫しています。これにより、摩擦や圧迫による皮膚トラブルのリスクを低減しています。
また、腕用固定具については、着脱時に断端部が皮膚に当たることによる損傷を防ぐ目的で、断端にクッション材を付加しています。今後も実際の使用状況を踏まえながら、より安全に使用できるよう改良を続けていきたいと考えています。


①固定具の自作化をおこなっていますが、それはCTやMRIなどでの運用面はどういうアーチファクトの問題などがあったりしますか。
②貴院では自作の固定具を使用してどのようなメリット・デメリットがありましたか。

発表者からの回答

ご質問ありがとうございます。
① 他モダリティでの運用についてですが、現時点では主に血管内治療での使用にとどまっており、CTやMRIでの本格的な運用はまだ進んでいません。
ただし、材質や構造から考えると、画像への影響は限定的であり、著明なアーチファクトは生じにくいと考えています。想定されるものをあげるとすれば、CT体幹部撮影において上肢を体側で固定した場合、固定具の位置によってはストリークアーチファクトが出現する可能性があると考えられます。
今後、他モダリティでの使用を検討する際には、その点も含めて評価していきたいと考えています。
② 自作固定具を使用するメリットとしては、まず低コストで作製できる点が挙げられます。
また、市販品では対応しきれない患者体格に合わせて複数サイズを準備できることも大きな利点です。
一方で、デメリットは現時点では大きなものは認識していませんが、あえて挙げるとすれば、水道管パイプを使用している構造上、点滴ラインが確認できるように切り込みを入れてはいますが外側から視認しにくい点が課題と考えています。今後はこの点も改良点として検討していきたいと考えています。


皮膚圧迫、血流阻害、褥瘡などの安全性に関する評価はどのように確認されていますか?
(当院は皮膚脆弱者が多く、頻繁にインシデントとなっております。)

発表者からの回答

ご質問ありがとうございます。
皮膚圧迫や血流障害、褥瘡といった安全性についてですが、本固定具はニーブレースや抑制帯のように常時締め付ける構造ではなく、体動が生じた際にその動きを制限する受動的な固定であるため、持続的な皮膚圧迫や血流障害は起こりにくいと考えています。
一方で、固定具自体は硬い素材であるため、皮膚脆弱性が高い患者に対しては皮膚損傷を予防する目的で、下肢固定具と患者の間にタオルを介在させ、固定具が直接皮膚に接触しないようにして圧迫や摩擦を最小限に抑える工夫をしています。
今後は臨床使用を重ねながら、より安全性を高める評価や改良を検討していきたいと考えています。


病棟での固定にも使えるというお話でしたが、水道管で固定するなんてなど用途外使用についての反応が施設、家族からありましたらご教示ください。

発表者からの回答

ご質問ありがとうございます。
病棟での使用につきましては、現時点では実際の運用は行っておらず、本発表では今後の可能性の一つとしてお話しした内容になります。
そのため、水道管を用いた固定具という点で、施設やご家族から特別な反応やご意見をいただいた経験はありません。
今後、病棟での使用を検討する際には、安全性や使用目的を十分に整理したうえで、慎重に進めていきたいと考えています。


演題Ⅱ‐⑤「再撮影原因の見える化と個人への教育的アプローチによる再撮影率低減の実践報告」 への質問

再撮影調査票の提出枚数に変化はありますか?
再撮影基準はどのようになっていますか?
本来、再撮影にすべきものを画像配信しているものはどのくらいと推測されますか?
2年目以上に個人ごとの集計・フィードバックは難しそうですか?

発表者からの回答

①2023年度では年間の提出率は81.26%でしたが、2024年度では95.19%と増加傾向を認めました。
2024年度では各技師に自身の再撮影状況を把握してもらうことを目的とし、入職1年目以外の技師に再撮影の集計担当を任せる体制としました。その結果、一般撮影及びポータブル撮影の再撮影に対する意識づけが強化され、提出率の向上に繋がったと考えます。

②当院では明確な再撮影基準は設けられておらず、基本的には撮影者が診断に影響すると判断した場合に再撮影を実施しています。また、一般撮影担当者は複数人おり、再撮影の判断に困った際には複数人で再撮影の判断を実施しています。今回の取り組みでは、再撮影原因の見える化や個別フィードバック、再撮影の修正方法に関する勉強会を実施したことで、技師間で再撮影に対する考え方の共有が進み、結果として判断のばらつきが小さくなった印象を感じます。今後の再撮影基準の明確化により不要な再撮影を減少させることが出来ると考えているので、今後の検討課題とさせていただきます。

③正確な割合を推測できるデータが存在しないため、定量的にお答えすることは困難です。ただし、当院では検像担当者及び再撮影の集計担当者が撮影した画像を確認しているので、再撮影が必要と判断された画像については放射線科内の勉強会等で共有しています。そのため、本来再撮影すべき画像が未把握のまま画像配信されるケースは一定程度抑制できていると考えます。一方で、完全に全てを把握できているわけではないので、本研究の限界点の一つとして認識しています。

④入職一年目以外の技師についても、再撮影数および再撮影部位、再撮影原因を全員分集計しているので、個別フィードバックは可能だと考えます。しかし、2024年度時点では個別フィードバックを実施できる技師が限られていたため、教育効果が最も高いと考えた入職一年目技師を優先して実施しました。2025年度では個別フィードバックを担える技師を増員し、教育体制を整備している段階です。今後は再撮影数が多い技師を中心に個別フィードバックの導入を検討していきたいと考えます。


①再撮影記入用紙に名前など記入していましたが、それに対するスタッフのネガティブな意見などありましたか。(因みに運用は紙ですか?データですか?)
②ネガティブな意見があるスタッフに対してどう対処したり意識改革など行っていった経験談があれば教えてください。
③再撮影記入用紙を管理する担当者等は技師長や係長ですか。

発表者からの回答

①入職一年目に対してフィードバックした際に、再撮影が多いことで目立ってしまうのではないかという心理的な不安の声がありました。運用方法に関しては紙で記入してもらい、その後再撮影の集計担当者がGoogleフォームに入力し、データ管理しています。

②再撮影を行うこと自体は決して悪い事ではなく、むしろ診断に適さない画像をそのままに配信する方が問題であることを伝えました。また、再撮影は画質向上と診断精度を担保するために必要な行為であることを共有しました。さらには、件数の指摘ではなく、再撮影に至った原因や修正方法、撮影時の注意点などに焦点を当ててフィードバックすることで、前向きに再撮影を捉えられるよう意識改革を行いました。

③技師長や係長が直接管理しているわけではなく、2024年度から再撮影集計担当およびフィードバックを一任されているので個人的に全員分の再撮影記入用紙を管理しています。ただし、再撮影の集計方針やフィードバック内容、入職一年目の進捗状況等は技師長および上司に共有しています。


本検討で"足りなかったもの"はありますか?

発表者からの回答

本検討で足りなかったものとしていくつか挙げられます。
一つ目は、人員構成の変化による影響を十分に反映できていなかった点です。
本検討では年度間で人員が異なっており、その影響を調整した解析まで行えていないため、再撮影率の低下が本取り組みの効果であると断定することが出来ませんでした。今後は同一技師を対象とした経時的評価や経験年数別での解析を行うことで、より詳細な検討を行えると考えます。
二つ目は、再撮影基準が統一されておらず、再撮影の判断が技師ごとに異なる可能性がある点です。
三つ目は、教育的介入要因を分離して評価出来ていない点です。本検討では個別フィードバックや再撮影原因の見える化、勉強会の開催を同時に実施しており、それぞれの単独効果を検証できていない点が挙げられます。